同意書など紙文書を電子化。"チーム医療"の情報共有を促進
ネットワーク対応スキャナー「N7100」採用の「TrustScan AnySite」で院内紙文書電子化を実現

N7100導入事例
イムス富士見総合病院様


2009年3月「イムス富士見総合病院」として新設移転。地域に根ざした医療を目指し、小児科・循環器内科を中心とした総合病院として地域のプライマリーケアの役割を担い、地域医療に貢献している。

【課題と効果】

1 大量の同意書や計画書など紙文書の電子化は時間がかかる その場のスキャンで迅速な情報共有を支援
2 電子化した紙文書と電子カルテ上の患者様のデータの関連付けに不安 バーコード読み取りで、登録先情報を自動認識
3 スキャン業務のために専任部隊は作れない 直感的な操作で誰でも利用可能

【導入背景】電子カルテ導入を契機にペーパーレス化を図る

イムス富士見総合病院
院長 鈴木 義隆 氏

埼玉県富士見市の中核病院として幅広い医療を展開しているイムス富士見総合病院。「安全で適切な医療を提供し、愛し愛される病院として社会に貢献する」をモットーに、地域医療への貢献を目指している。特に24時間体制の循環器救急や小児科救急においての搬送受け入れ数は、地域トップクラスの実績を誇る。
そんな同病院が電子カルテシステムを導入したのは2016年9月。これを契機に、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を徹底するという同病院の方針のもと、院内のペーパーレス化が検討された。
電子カルテを導入すると、カルテは電子化される。しかし、病院組織ではカルテ以外にも大量の紙文書が毎日発生する。紹介状や患者の入院手続きに伴う同意書などが中心だ。看護部の受け持つ看護用書類などを含めれば膨大な数となる。それは、同病院でも変わらない。同病院の病床数は、2016年4月にオープンした新棟を含め341床という規模を誇る。そのため毎日発生する紙文書は、1,000文書にも上る。従来、これらの紙文書は、カルテとともに保管されていた。
仮にこれら大量の医療文書をペーパーレス化するにしても、いつ、どこで、誰がやるのか、といった課題も大きい。何よりも診療行為を最優先する現場にあっては、電子化作業は通常業務に手間が加わることになり、後回しになったり、作業漏れになったりといったヒューマンエラーにつながりやすい。「ペーパーレス化に不安を覚える職員も少なくありませんでした。しかし、一回入院するだけで100近い文書が作成されます。ペーパーレス化は急務でした」と、院長の鈴木義隆氏は語る。

【導入効果】その場で電子化することで即時の情報共有が可能に

イムス富士見総合病院
医事課 係長 今松 知之 氏

膨大に増え続ける一方の紙文書の対策を検討した結果、導入を決めたのが、ネットワーク対応スキャナー「N7100」を採用した医療向け紙文書支援システム「TrustScan AnySite」だ。導入の決め手となったのは、これらシステムが同病院の運用に最も適していたことはもちろんのこと、特別なスキルを必要としない簡易な操作性、限られたスペースに置くことのできるコンパクトさ、即時に文書管理に登録される連携のスムーズさといった点が挙げられる。また、バーコードで自動登録されるため、患者のIDや文書種類の入力といった手間が省けるという利点もあった。
導入が決定して以降、同病院では現場による徹底した話し合いが行われたと語るのは、医事課係長の今松知之氏。「院内すべての職種のリーダーを集めてすべての紙文書を洗い出し、どのように運用していくかを徹底して議論しました」
電子化システムは、大きく集中型と分散型に分けられる。集中型は電子化する紙文書を一箇所に集め、まとめてスキャンする。このシステムであれば、スキャン漏れが少なくなるメリットがある反面、膨大な量を取り込むため、システム上に反映されるまで書類によってはタイムロスが生じるデメリットがある。一方、同病院が取り入れたのは集中型とは反対の、分散型と呼ばれる仕組み。14台のスキャナーを病棟の要所に設置し、その場で電子化が行えるようにしたものだ。こうすることで患者が受付に来た時から即座に電子化が可能な上、関係者全員に情報の共有を図ることが出来る。特に患者のADL(Activities of Daily Living)、つまり日常的に行われる基本動作がどのぐらい可能なのかをスコア化したものを患者にかかわるすべての関係者で共有することが出来るようになる。これは、今後の医療にとって不可欠と鈴木氏は語る。「体温や血圧などと同じく、栄養評価や転倒リスクの有無などをすぐさま全員で共有するのです。入院が決まってから、あるいはリハビリを始める段階になってから初めて患者のスコアを見るのでは遅い。あらゆる医療書類を電子化して共有することで、初期段階から栄養担当のチーム、リハビリを行うチームが介入して、患者に対して何をすべきか判断ができるようになったのは、患者にとって大きなメリットになります」。

電子化を推し進めることでチーム医療を強化していく

入念なすり合わせを事前に行なっていたことで、スキャンシステム導入後に目立った混乱はほとんどなかった。スキャナーが誰にも分かりやすく、使いやすいものだったのも大きい。TrustScan AnySiteは、「スキャンボタンを押す」、「ディスプレイに表示されるスキャン結果を確認する」、「問題がなければ登録ボタンを押す」という3ステップだけのインターフェースとなっており、この簡便さが、スムーズに運用に乗った理由のひとつだろう。
今後は、紙で運用されている業務の電子化を目指している。例えば、患者からの署名が必要となる場合の電子署名の仕組みの導入を考えているという。「今は署名をいただくためだけに紙の書類が必要。これを電子化できれば、さらなる効率化が図れます」と鈴木氏。
今後の医療に注目されているのは、多職種の医療従事者がチームとして一人の患者のケアにあたるチーム医療。電子化が目指すのは、単に紙をなくすのではなく、チーム医療を有機的に機能させるために、最新の患者の情報を多職種のスタッフに同時に行き渡らせること。電子カルテシステム導入に端を発した同病院の電子化管理は、今後もますます進んでいくことだろう。

お客様概要

名称 イムス富士見総合病院
住所 埼玉県富士見市鶴馬1967-1
開設 2009年
理事長 中村 哲也
診療科目 内科・循環器内科・消化器内科・糖尿病内科・腎臓内科・神経内科・人工透析内科・外科・心臓血管外科・消化器外科・小児外科・肛門外科・整形外科・脳神経外科・内視鏡外科・小児科・皮膚科・泌尿器科・婦人科・耳鼻咽喉科・放射線科・麻酔科・血管外科・リハビリテーション科
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